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長崎ガイド ![]() |
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トルコライスの謎 |
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チャンポンほど有名ではないが、長崎発祥の食べ物として その地位を築いているのが「トルコライス」。 チャンポンをおさえたら次におさえるべき長崎名物だ。
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トルコライスとは? |
さて、トルコライスとはどんな食べ物か? トンカツ、カレーピラフ、スパゲッティーを1つの皿に盛ったもの。 大人版お子様ランチ(なんじゃそりゃ)などと言われたりもする。 これがどういうわけか長崎では洋食を扱っているところであれば たいていは置いてあるほどのメジャーな存在。
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ツル茶ん |
トルコライスで有名なのは、まずは「ツル茶ん」。 ここは1925年、九州で最初の喫茶店として始まったという老舗。 雰囲気も良く、入りやすい雰囲気。 九州最初の喫茶店、ツル茶ん トルコライスは何種類かあって オーソドックスなスタイル以外にも エビフライが入っている「シーフードトルコ」 ビフテキ入りの「テキトルコ」などがある。 試しに「ランタントルコ」というのを食べてみたが これがなかなかうまかった。 他にはオムライスなどがおいしい。 様々なバリエーションのひとつ、ランタントルコ
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アストリア |
地元でうまいと評判なのが「アストリア」。 ここは前述のツル茶んとは打って変わって 食欲旺盛な学生や労働者がガツガツ食うような感じの店。 若い娘が独りで入るにはちょっとためらってしまうだろう。 正直、あまり観光客向けではない。 地元向けのオーラ漂うアストリア新大工町店 店内も狭く、カウンターしかないところを おばちゃん達が所狭しと働いている。 が、地元民の支持を受けているだけあり、 その味・ボリュームには大満足! アストリアのトルコライス(\710) 場所は新大工町という諏訪神社の近くの商店街。 もう1店あって、そちらはアーケードがある中心地・浜の町。 どちらもわかりにくい場所にあるので 事前に位置をチェックして行かないと辿り着かないかも。 ※アストリア新大工店は2005年12月に閉店しまい、
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トルコライスの謎 |
ところで、トルコライスにはいくつかの謎がある。 ひとつは、そのネーミング。 そもそもトルコはほとんどがイスラム教徒の国で 豚は絶対に食べないはず。 それがどうしてこんな豚カツがドーン!と 乗っかっているものに「トルコライス」などという ネーミングがついているのか??
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グリーンバンブー |
そんなトルコライスの謎について考えていた時 さらなる謎を自分に投げかけて来た店が 「グリーンバンブー」。 この店がまた強烈で、 カウンターしかないラーメン屋のような狭い店なのに なんと本格的なコース料理まであるのだ。 しかもその本格さ加減が半端ではなく、 エスカルゴが出たり、今まで味わったことがないほどの 超上等なステーキが出て来るのだ。(これがまたうまい!) 思わず店の雰囲気とのギャップに笑いがこぼれてしまうほど。 しかもコースの値段は\3700。 食べてみればわかるが、これは明らかに安い。
そのグリーンバンブーでトルコライスを注文すると、 こんなのが出て来る。↓ ![]() 最初、間違いかと思った。 が、これがバンブー流トルコライス。 玉ねぎ、ピーマン、にんじん、マッシュルーム、牛肉、エビなどを カレーソースで炒めてご飯に盛ったもので なぜこれがトルコライスなのか全く謎だが ところがどっこい激烈なうまさ!! 本当にうまい! だが待てよ。 これは豚肉を使っていない。 ひょっとしてこれが本当のトルコライスなのか!?
するとトルコは中国、フランスと並び世界3大料理に 数え上げられるほど発展した食文化を持つ国。 で、ライス料理もいくつかあるが このグリーンバンブーのような料理は見つからなかった。 もちろん、トンカツが載ったいわゆるトルコライスもない。 料理内容とは裏腹に、大衆食堂的ムード漂うグリーンバンブー グリーンバンブーは長崎駅から野母崎方面へ バスで20分くらいの、深堀というところにある為 観光客にはかなり厳しい。
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ビストロ・ボルドー |
トルコライス出生の謎を探る上で 外せない店が「ビストロ・ボルドー」。 ここのマスターのお父さんが昔、 神戸の将校クラブに勤めていた時に 現在のトルコライスの原型を開発したのだという。 そのころはメインはピラフで、スパゲッティーとカツは添え物。 ピラフではなくトルコの「ピラウ」に似せて作ったということで 「トルコ風ライス」と呼んだそうな。 後にこのお父さんが神戸から長崎に来て 今は無き「レストラン丸善」に勤め そこでこのメニューを提案したのがきっかけで トルコライスがメジャーデビューしたのだそうだ。
「そうか!なるほど!」 と、かなり納得がいく説明だと思うのだが、 他にも「うちが元祖」と名乗っている店があるから 話はややこしい。 しかし、わざわざウソは言わないだろうから おそらくこんな感じでその当時、いくつかの店で わらわらとメニューに出現したのが トルコライスなのかも知れない。 ![]() 元祖? ボルドーのトルコライス ということでボルドーのトルコライス。 とても上品な感じのトルコライスで、うちのかみさんは絶賛。 ここのマスターは調理師コンテスト等で 何度も受賞している実力派で トルコライスよりむしろフランス料理のコースなどがメイン。 味も店内の雰囲気もよく、なにげにオススメ。 ![]() 料理コンテストのメダルの数々。 ビストロ・ボルドーの入り口。階段を上がった2階にある。 (クッキングパパ31巻でも紹介されている。)
↓こちらもどうぞ~。 コラム:トルコライス食べ比べ (2005.5.26) nifty:デイリーポータルZ:トルコライスのすべて (2006.1.14) nifty:デイリーポータルZ:福澤諭吉のトルコライス? (2008.5.9) nifty:デイリーポータルZ:トルコライス最新事情 (2012.8.31)
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![]() 2006.7 改定
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