長崎ガイド |
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チャンポンは |
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長崎の名物と言えば、なんと言ってもチャンポンとカステラ。 観光に来た人は必ず 「とりあえずチャンポン食べなきゃ」 という義務感に苛まれるであろう。 ではどこで食べる? どこがおいしいの? …について考えてみた。
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リンガーハット |
先日道を歩いていたら、観光客と思われる人に 「チャンポンのおいしい店はどこですか?」 と聞かれた。 で、とっさに私はこう答えた。 「リンガーハット。」
…こう聞くとほとんどの人は 「え~、せっかく長崎まで来て どーして全国チェーンの店で?」 と思うであろう。 しかしその時、時間は 夜9時半を過ぎていた。 ほとんどのチャンポン屋は8時で店を閉める。 つまり選択肢はその時点でもう ほとんど残されていなかったわけだ。 全国チェーンだっていいじゃないか!リンガーハットはおいしい。しかも安いのだから。
自分は関東にいた頃は1回しかリンガーに行ったことが なかったが、こっちに来てからよく行くようになった。 味が違うのか? と言われると、違うような気もするし同じような気もするので なんとも言えないのだが ひとつハッキリ言えるのは、「人気が違う」ということ。 昼時はいつも混んでる。 関東の人が昼時にラーメンやうどん・そばを食べるように 長崎の人はチャンポンを食べるのだ。 ちなみにリンガーハットは元々、長崎の企業である。 地元で大成功を納めたので全国にチェーン展開した店なのだ。
リンガーハットの場所は? という心配は要らない。 道を歩けばリンガーにあたる、というくらいそこかしこに在る。 海岸沿いにたたずむリンガーハット小浜店
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チャンポンとは? |
ではそもそも、チャンポンとは何なのか? 野菜たっぷりのシーフード・ヌードル。 コレ、最初は「まかない料理」だったらしい。 従って、栄養たっぷり・作り方は簡単。 今では長崎では家で簡単に作れる家庭料理となっていて スーパーで当たり前のように 「ちゃんぽん麺」と「ちゃんぽんスープ」が売っている。 私も自分で作ってみたが、ほんとに簡単に、しかもおいしくできた。 つまりどういうことかというと 「どこで食べるのが最良の選択か?」 などと悩む必要自体そもそもなく だいたいどこのチャンポン屋で食べても おいしく食べられる、ということ。 ようするに当たりハズレがほとんどない。
とは言え、やはり 「ココがおいしい」と言われている有名な店はあるので 以下にそれらをご紹介。
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宝来軒別館 (松山) |
長崎には弓道の範士十段の大先生がいらっしゃる。 武道全般において言えることだが 十段と言えばその道の頂点。従って人数が極端に少ない。 死んだ後にその貢献を称えられて十段が贈られるというケースもある。 が、生きている十段というのは本当に少ない。 その非常に珍しい十段が長崎にはいらっしゃるのだが、 その大先生が強くオススメしていたのが「宝来軒別館」。 (実は単に弓道場の近くにあるから、という話もあるが…) ということで私も行ってみた。 ここは本格的な中華料理屋で、やはり人気があるらしく 昼時に行ったらいっぱいで相席だった。 味はもちろん◎ 場所が平和公園や原爆資料館の近くなので それらに寄った帰りなどにいいかも。 坂道に建っているのが長崎らしい宝来軒別館 こんなメール↓をもらって食べに行った「鶏皿うどん」。たしかにうまかった。
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喜楽園 (籠町) |
地元の人に定評のあるのが「喜楽園」。 昼時には行列ができて入れなかったりもする。 しかし店内は広くないし、けっこう待たされるので あまり観光客向きではないかも。 味はもちろんおいしいが、他と比べて特に際立っておいしいか? と言われると微妙なところ。 しかし逆に言えば、これぞまさしくベーシックな長崎チャンポン! というわけで、地元のリアル・チャンポンを味わってみたいならココ。 場所は中華街のすぐ近く。 ホテルJALシティの対面ぐらいにある。 いかにも地元向け。喜楽園
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慶華園 (麹屋町) |
チャイナドレスのお姉さんが迎えてくれる店「慶華園」。 お昼に食べたランチがすごくうまかったので 「おそらくチャンポンもうまいに違いあるまい」 と思って食べてみたところ 案の定、おいしかった。 (でも正直、ランチの方がもっとおいしかったかも。。) 私はここの「特製皿うどん」が大好きで、よく食べに行っている。 眼鏡橋のある中島川沿いを諏訪神社に向かって しばらく歩いていったところにある。 中島川沿いに突如きらびやかに出現する慶華園
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四海楼 (グラバー園前) |
チャンポン発祥の店として有名なのが「四海楼」。 (ということはここのまかない料理だったわけか。) 大浦天主堂、グラバー園のすぐ近くにあり 巨大なビルがそびえ立っているのですぐに目につく。 ここはもう完全に観光名所化していて 休日には食べたくても満席でなかなか入れない。 いつ行っても「満席」という看板が出ているので 「そうか! 満席という名前だったのか!」 と思ってしまったほど。(違います) そびえ立つ四海楼の建物 観光名所らしく、2階にはチャンポンの歴史がわかる 「ちゃんぽんミュージアム」なるものまである。 それによると「皿うどん」もチャンポンのバリエーションとして この店で生まれたという。 チャンポンのスープを少なめにして残らず麺に染み込ませたものが 「皿うどん」の始まりだそうな。 ちゃんぽんミュージアム。入場無料。 食事は5階の展望レストランにて。 長崎港が一望できる見晴らしとオープンな雰囲気はなかなか。 味はスープが他店と比べてかなりこってりで、個人的には好み。 皿うどんは特に変わっていて、まさに 「チャンポンのスープを吸わせたやつ」 が出てくる。 おいしかったが、値段が高いせいか地元の人にはやや不評。 でも観光で来た人にはやっぱりココを勧めるかなぁ。 これが元祖! 四海楼のチャンポン
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江山楼 (中華街) |
中華街の有名店「江山楼」。 自分が行った時は1人¥4000円の中華コースを頼んでみたのだが さすがにすごく美味しかった。 チャンポンやトンポウロウ(東坡肉=豚の角煮)がコースに 含まれているところが長崎独自だ。 観光で来た時には長崎らしさが味わえていいと思う。 ここの名物は、終盤に出てくる「ワンチャンボール」。 野球の球ほどもある巨大なゴマ団子で、中にアンコが入っている。 ゴージャスな江山楼の入り口 中華街にはこの他にも本格的な中華料理屋が数多くある。(正直、甲乙は付け難い。) チャンポンは野菜てんこ盛りで量がけっこう多いので こういう所で食べる場合は取り皿に分けて食べる方がいいかも。
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共楽園 (眼鏡橋) |
眼鏡橋の袂近くにあるチャンポン屋「共楽園」。 ここは地元の人に人気の店で、とても繁盛してる。 最近、眼鏡橋付近の再開発で店を建て直してきれいになった。 地元らしいベーシックなチャンポンが味わえる。 最近建てかえをしてきれいになった共楽園
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康楽 (思案橋) |
「康楽」と書いて「かんろ」と読む。 あの糸井重里氏も長崎に来た際、ここでチャンポンを食べて感動した と、「ほぼ日刊イトイ新聞」で語っていた。 シーフードがたっぷり入った、塩味のあっさりしたチャンポンで ファンも多いらしい。 小さい飲み屋が密集している思案橋の一角にある康楽 このあたりは小さな飲み屋が密集していて 「ブレードランナー」のような独特の雰囲気がある。 ここは夜0時までやっているので、飲んだ帰りにも使える。
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昔から地元民に支持されているチャンポン屋。 なんと、食べていると足元をネコが通り過ぎて行く! 食べ物屋でネコ? と、いぶかしく思う人にはダメかも知れないが いかにも古き良き田舎の定食屋、という感じで私は好きだ。 肝心のチャンポンの味は、こってり濃厚系で、うまい。 店内をネコがウロチョロ 天天有。クッキングパパ31巻にも登場している。
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群来軒 (住吉) |
長崎大学の近くで学生街として賑わっているのが住吉。 そこで美味しいと評判な「群来軒」。 ここは中華料理の店なので、本来はそっちがメインだが、 もちろん、ちゃんぽんもあって、しかも美味い。 観光客向きの店ではないので、店内はシャレてないけど 住吉でうまいチャンポンを求めるならココかな。 群来軒。商店街の2階にある。 ※江戸町(県庁近く)に移転しました。
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牡丹 (長崎空港内) |
実はけっこう好きなのが、長崎空港内にあるチャンポン屋。 空港で時間が空いた時には、ここの皿うどんをよく食べる。 空港内の食事処とは思えないほど本格的。 なにげにオススメ。 長崎空港内にある牡丹。昼時の便が到着した直後で客が殺到。
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ところで。 |
ところで。 このページを読んでたら食べたくなってしまったではないか! という方へ。 こちらからネットで購入できます ⇒ みろくや
オマケ:こちらもどうぞ↓
ちゃんぽん関連のコラム 2004.1
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